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ダニエルの選んだ道

遠い昔、ダニエルと言う男がいた。どちらかと言えば、彼は聖書に登場する人物の中では有名な方だろうから、あまり詳しく述べるまでもないであろう。一文で説明すると、彼は捕囚によってバビロンへ連れてこられたイスラエル人の一人であり、バビロンの王が見た夢の意味を説き明かしたことで、その能力を認められ、権威ある地位を手に入れた人物である。などと書いてしまうと、何やらダニエルが世故に長けた、才覚のある人物のように思われてしまうが、実際はそれほどでもなかっただろう。彼の知恵と知識は神から与えられたものだった。しかしながら、ダニエルについて一番有名かつ知られているエピソードといえば、やはり彼とライオンの話ではないだろうか。

ところでその事件が起きた頃、ダニエルが仕えていた王は、彼を最初に認めた王ではなく、数えて三人目の王になっていた。つまり王が変わったにも関わらず、バビロンにおける彼の立場に変わりはなかったということだ。言い換えるならば、彼はただ王に気に入られていただけではなく、彼の為すことが広く人々から受け入れられていたのかもしれない。
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