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内から支える者

さて、イエス・キリストが洗礼を受けた時にどのようなことが起こったのかは、前回見たとおりである。そこに書かれていたことを改めて振り返っていて、ふと考えたことがある。聖霊が鳩のような形をしてキリストの上に下ってきたと聖書には書かれているのだが、その後聖霊はどうなってしまったのだろうか、ということだ。ルカはそのことについては何とも書き残していないので、これは想像するしかないだろう。

まず考えられるのは、鳩のようにそのまま天に飛び去ってしまったということ。もちろん可能性としてはないこともないのだろうが、どうもそのような場面は想像し難い。何より神の子であるキリストに降りてきた神の霊がそのまま去ってしまうというのは、あまり理にかなったことではないだろう。それに目に見える現象が起きたのであれば、同様に記録されていてもよいではないか。では、そのままキリストの上に留まっていたのだろうか。まぁ、神の霊が神の子と共にいる、という発想であれば、それもありかもしれない。だが、海賊がオウムを肩に乗せていたように、鳩を肩に乗せたイエス・キリストの姿というのは、どうもイメージしにくい。だいたい聖書のどこを読んでも、そのようなことは書いていない。であるとすれば、これは私の考えでしかないから、正解ではないかもしれないが、鳩の形をした神の霊は、霧が晴れるように、そのまま消えてしまったのではないだろうか。霊とはもともと形のない存在であるから、一時的に目に見える鳩の形をとったとしても、それがいつまでも続けているわけでもないだろう。
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